親指シフトなどの同時押しシフトでは、シフトの掛かり方に2種類の方式があります。それぞれメリット・デメリットがあり、キー配列によって適切な方式は異なります。
ここでは連続シフト有無の違いと、メリット・デメリットを解説します。
連続シフト 無効
連続シフトが無効の場合、一度のシフト操作に対してシフトが掛かるのは最初の1キーのみとなります。
同時押し
MODを押している間に複数の同時キーを押したとしても、最初のキー(同時キー [A])のみがシフトが掛かり(配列面が切り替わり)、以後のキーはシフトが掛かりません(単独押しの配列面になります)。
両方の同時キーをシフト面にするためには、同時キーを押す度に同時押し
MODを押し直す必要があります。
同時押し
MODと同時キーのタイミングがずれて同時押しだと判定されなければ、次のキーにシフトが掛かります。常に最初に同時と判定された同時キーのみにシフトが掛かります。
キー配列例
NICOLA配列(いわゆる親指シフト)は、連続シフト無効で使用することを想定して開発されたキー配列です。連続シフト有効でも使用できますが、連続シフトのメリットをあまり享受できないのでデメリットが目立つかもしれません。
連続シフト 有効
連続シフトが有効な場合、シフトキーが押されている間、常にシフトが掛かります。
同時押し
MODを押している複数の同時キー押されていた場合、すべてのキーにシフトがかかります。同時押し
MODを押し直す必要はありません。
同時キーを押している間に同時押し
MODが離されると、シフトがかからなくなります*1「シフト残り現象」と呼ばれる問題にも対応しています。。この判定基準は、全般タブの「同時押しのズレの許容範囲」に依存します。
キー配列例
飛鳥カナ配列は、連続シフト有効で使用することを前提に開発されたキー配列です。連続シフトが無効だと明らかに使いにくいキー配列になってしまいます。
メリット・デメリット
どちらも一長一短があります。
連続シフト | メリット | デメリット |
---|---|---|
無効 | 各キーをシフトする/しないが明確なので、意図せずシフトがかかる・かからないが起きにくい | シフト面が連続したときに押し直しが必要 |
有効 | シフト押し直しが不要 シフト面にアルペジオ打鍵が配置できる |
シフトを離すタイミングによって、意図せずシフトがかかる・かからないが起き得る |
(以下、両方使ってみた私見)連続シフトが無効の場合、一つ一つの打鍵の区切りが明確になりやすいので、「タンタンタンタン」とリズミカルな打鍵感になると思います。一方連続シフトが有効な場合、アルペジオ打鍵が多用されやすくなるので、「タタタ、タタタタ」と流れるような打鍵感になると思います。
注釈
1. | ↑ | 「シフト残り現象」と呼ばれる問題にも対応しています。 |